2010年10月10日

21世紀SF評論宣言

 21世紀の最初の10年が終わりました。
 今や現実とSFの垣根はなくなってしまった――そんな声が聞こえるようになってからでさえ、もうずいぶんと時間が経ちました。
 SFは、文学に、映画に、ゲームに、ネットに、芸術に、思想に、ありとあらゆる分野に溶け込んで、ことさらに「これがSFだ」なんてあげつらう必要もなくなったかに見えます。だったら、SFは役目を果たし終えたのでしょうか? もうわざわざSFについて語ることに意味はないのでしょうか。
 そんなことはない、と思う人たちがここに集まりました。「SFは独自の価値を持っている」と強く信じている人。「質のよい評論は、時代を照らす灯である」と思う人。「新しい時代には新しい道しるべを」と考える人。そう、21世紀ならではのSF評論を提案したいと願う人たちです。
 わたしたちは、行き先の見えないこの時代の中で、過去の歴史を踏まえ、いま何が起きているのかを改めて確認し、未来を見据えて行こうと望んでいます。
 日本SF評論賞は、このような時代の要請から設立されました。そして、その受賞者であるわたしたちは、未熟にもせよ、真摯にこの課題に取り組むことを約束して、ここに「21世紀SF評論」を開始します。……もしお読みいただけるなら、光栄です。

 2010年10月10日 日本SF評論賞受賞者一同
タグ:評論 SF
posted by 21世紀、SF評論 at 03:52| Comment(0) | 宣言文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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